胃がん

胃がん

胃がんになる原因

胃がんになる原因

胃に生じる悪性腫瘍である胃がんは日本人に多く、男女とも全悪性腫瘍の中で死亡数、患者数ともに5位以内に入っています。そのため胃カメラ検査やバリウム検査でのがん検診が推奨されています。

胃がんの発生にはピロリ菌感染が深く関わっています。胃に感染したピロリ菌は炎症を起こして自覚症状がないまま胃の細胞を変化させ、がんを発生しやすくするのです。

現在ではピロリ菌感染の有無は検査で簡単にわかり、感染していた場合でも内服薬で除菌治療が可能です。最近胃がん患者数が減少している一因はこの除菌効果だと推定されています。ピロリ菌検査や除菌治療については「ピロリ菌検査・除菌治療について」の項を参照してください。

胃がんの症状

すべてのがんに共通しますが、胃がんも早期発見と早期治療が大切です。早期に見つかった胃がんは根治できる場合やお腹を切らずに内視鏡で治療できる場合が少なくありません。ところが早期の胃がんでは症状が通常は出ません。自分ではわからないのです。だからこそ胃カメラによる検診で見つける必要があるのです。

胃がんが進行すると腹痛や胃の不快感、膨満感(おなかが膨れた感じ)、胸やけ、食欲低下、体重減少などを自覚します。ただしどれも胃がん特有の症状ではなく、これらの症状があったから胃がんとは限らないので注意してください。

胃がんの検査方法

胃がんの検査方法

胃カメラ検査の方がバリウム検査よりも診断精度が勝るため胃がん診断に欠かせません。医師は胃カメラで直接胃の壁面を観察し、色や形状の変化がないかを調べ、異常所見があった場合はその広がりを観察します。

胃がんではないか?と疑った部分はそのまま検査中に鉗子(かんし)と呼ばれる器具で組織をつまんで取り出します。この組織をプレパラート標本にして顕微鏡で観察し、がん細胞を認めれば胃がんの診断が確定します。

超音波内視鏡検査(EUS)と呼ばれる内視鏡を利用したエコー検査を用いてどれくらい胃がんが表面から深く浸潤しているかを調べる場合もあります。さらに胃がんの診断が確定すればCT検査で転移の有無を検査します。